SEM-ch - 検索エンジンマーケティング情報チャンネルSEOコラム
2007年07月04日
海外ブランドは検索エンジンフレンドリーか
2007年6月、カナダのトロントで開催された『Search Engine Strategies Conference & Expo Toronto 2007』において、SEO(検索エンジン最適化)の専門家や4大検索エンジン(Google、Yahoo!、MSN、Ask.com)の代表者が、こぞってガイドラインやアクセシビリティに配慮することがSEOの基本であると主張した。
しかし、実際は多くのサイトが、ガイドラインやアクセシビリティに配慮できていないのが実情だろう。
そこで、今回は世界的に展開している海外ブランドのWebサイトについて、どの程度検索エンジン(今回は「Google 日本」)に対して配慮がなされているのか、調査を行うことにしよう。
■ 日本語コンテンツがない
・Calvin Klein
「カルバンクライン」で検索しても検索結果10位以内に表示されず、「Calvin Klein」で検索してようやく英語サイトが表示される。「meta description」(※)など、検索エンジンを意識した記述を全く行っていないため、検索結果に表示される説明文は本文からの引用。サイト自体も、クローラーが巡回できるようなリンク構造になっていない。
・HERMES
「エルメス」で検索すると全世界共通のオフィシャルサイト(英語)が表示される。
検索結果に表示される説明文も英語。
サイト自体も検索エンジンを意識した構成になっていない。
・PRADA
「プラダ」で検索しても検索結果10位以内に表示されない。「prada」で検索すれば表示されるものの、Webサイトに「meta description」の記述を行っていないため、検索結果画面に説明文が表示されていない。
■ 日本語コンテンツがある
・CHANEL
「シャネル」と検索すると、日本語ドメイン(www.シャネル.nu)が表示されるが、説明文には英語が表示されてしまっている。
アクセスしてみると、全世界共通のオフィシャルサイトの日本語ページへ自動的に転送される。Flashを使用しているため、クローラーが巡回できるような構成になっていない。
・LOUIS VUITTON
「ルイヴィトン」で検索を行うと、全世界共通のオフィシャルサイトが表示される。
サイト内に日本語のコンテンツは用意されているが、検索結果画面の表記は全て英語。
動的サイトのうえ、Flashを使用しているため、クローラーが巡回できるような構成になっていない。
■ 日本サイトあり
・Tiffany & Co.
「meta description」の記述がないため、「ティファニー」で検索した際に表示される説明文は本文からの引用。
Flashを使用していないなど、ある程度クローラーが巡回できるような構成になっているものの、SEO的な記述はまだ不十分。
・Cartier
Flashを使用しているが、今回見た中では最も検索エンジンのクローラーを意識した構成、記述が行われている。
ページごとにいくつかのキーワードが設定されているため、ブランド名以外でも上位表示されているキーワードが存在する。
今回、紹介していないブランドのWebサイトもいくつか見てみたが、SEO以前に、アクセシビリティの点から問題のあるサイトが
多く見られた。
冒頭で紹介したカンファレンスで、SEO会社SiteLogicのコンサルタントMatt Bailey氏は、次のように語っている。
「検索エンジンのクローラー(自動Web巡回ロボット)は、見る、触る、感じるといった能力をもたず、クッキーも利用しない。クローラーにできるのは、ページをダウンロードし、テキストを探し、リンクをたどることだけだ。最も重い障害をもつサイト利用者と考えればいい」
Webサイトの難しいところは、誰でも閲覧できるかわりに、その表示がユーザーの環境に依存しているという点にある。ただ、リッチコンテンツにこだわるあまり、閲覧できるユーザーの幅を自ら狭めてしまうというのは、あまりにも勿体ないと思わないだろうか。
Flashなどのリッチコンテンツを否定するつもりは毛頭ないが、アクセシビリティやSEOに配慮することで、Webサイトはより効果的なプロモーションメディアとして機能し始めるに違いない。
※ 「meta description」は、Webページの概要を表すmeta要素。検索エンジンはここに記述された内容を検索結果画面の説明文として引用する場合が多い。





